ai~ずRoom
映画の鑑賞とトールペインティングの作品の記録。 そしてささやかな日常日記。
プロフィール

ai

  • Author:ai
  • 映画大好き♪
    特にサスペンス、ホラーが好みですが、社会派、戦争物、感動物、ジャンルは問いません。
    旧作、新作に関わらずいい作品と出逢いたくアンテナ張っています。
    お気に入りの一本、是非是非教えてください。

    映画の話で盛り上がりましょう~♪


最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

▲TOP
「ある子供」
「子供」と指されているのはてっきり赤ん坊の事かと思って観ましたが、ここで「ある子供」と表現されているのは赤ん坊のことではなくて・・・

『ロゼッタ』、『息子のまなざし』、そして本作『ある子供』と、カンヌ国際映画祭にて3作品連続での主要賞の受賞と2度にわたるパルムドール大賞の受賞という快挙を成し遂げたダルデンヌ兄弟の監督作品です。

あらすじ…20歳のブリュノと恋人ソニアの間に子供が生まれる。けれどブリュノにはまったく実感がなく、定職にも就かず、盗品を売りさばいてその日暮らしをしていた。認知はしたものの、赤ん坊がお金になる事を知ったブリュノは簡単に子供を売ってしまう。それを知ったソニアはショックの余り倒れ病院に運ばれる。その時になって初めて自分が冒した過ちに気づき子供を連れ戻しに行くのだが・・・。

ダルデンヌ監督作品は淡々とまるでドキュメントのように物語が進んでいく手法が特徴です。
派手さもなく一つ間違えれば退屈になりがちな作品です。
けれど、とにかく引き込まれるのです。

それは作品の根底がしっかりしているからだと思います。
「息子のまなざし」にしてもセリフが極端に少ないのに、登場人物の繊細な心のひだが感じます。
ダラダラとワンシーンワンシーンを撮っているのではなく、その視線、動きに心がある事を熟知しているからこその長いカットなのです。

この物語で「ある子供」と表現されているのは間違いなくブリュノのことです。
まだ20歳。恋人となりゆきで出来てしまった子供。
恋人のソニアは18歳だと言うのに子供を抱えて退院して来たその日からもう立派な母親としてキリっとしています。
なのに一方のブリュノは、父親になった実感もなく、なんとなく認知し、お金を稼ぐのは盗みをしてそれを売ってという安易な道に流れてしまいます。

そしてまるで盗品をさばくように簡単に自分の生まれたばかりの赤ん坊を売るという衝撃的なことをしてしまうほど、彼は大人になりきれていなかったのです。
「子供はまたつくればいい・・」それがいけないことだとは考えも及ばなかった・・・過ちを犯す子供たちが正されてよく言う言葉のようです。
ある意味では純粋なまでの子供っぽさを感じます。

一度は過ちに気付いたかに見えたものの、無一文を強いられるようになると、また盗みを働く・・・
短絡的なのだけれど、確かに働くこともままならない混沌とした社会ではありました。貧しさが彼を大人に成長させるのを阻んでいたのかもしれません。

ブリュノが本当に大切なものに気付き、愛するものと生きていこうとする意思を感じさせるラストは希望があります。
本当に自分の弱さに気付き心から涙して、あのラストでブリュノは初めて大人になったのです。
いつもながら印象深く、余韻の残る終わり方です。

豪華キャストでなくても、単館上映的な作品でも、こういういい映画があることに注目してもらいたいですね。

20060629214110.jpg

スポンサーサイト

▲TOP
この記事に対するコメント
深い余韻
こんにちは。
ダルデンヌ兄弟監督作品は切実だけどまなざしが優しいですよね。
とても味わい深い作品でした。
ブリュノの涙は嬉しかったです。
【2006/07/04 11:22】 URL | かえる #- [ 編集]

かえるさんへ
コメント、TBありがとうございます。
そうですね。テーマはとても社会的には重いものなのに、かならず救いへと導く描き方は好きです。
作り事に感じない深さを感じました。
【2006/07/05 21:04】 URL | ai #- [ 編集]

▲TOP

この記事に対するコメントの投稿















▲TOP

この記事に対するトラックバック
トラックバックURL
→http://kmaiai.blog6.fc2.com/tb.php/225-d15dda4f
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

『ある子供』 L'Enfant

徹底したそのリアリズムに引き込まれて。緊迫感とやるせなさの後に訪れる温かさは格別。出産した赤ん坊ジミーを連れて、ソニアはブリュノと住むアパートに戻ったが・・。物語は突如始まり、説明的な場面や台詞がないまま時間軸に沿って展開していく。そして、私たちはとにか かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY【2006/07/04 11:19】

ある子供 L'ENFANT

ジェレミー・レニエ、デボラ・フランソワ主演ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ兄弟 監督、製作、脚本カンヌ国際映画祭 2005 パルムドール受賞ベルギー・シランの町に住むブリュノは 働く事を無意味だと考え 子供達を使い 窃盗を繰り返し生活しています盗んだ品物 travelyuu とらべるゆう MOVIE【2006/07/10 16:27】
▲TOP
ブログ内検索

RSSフィード

感想にリンク

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。