ai~ずRoom
映画の鑑賞とトールペインティングの作品の記録。 そしてささやかな日常日記。
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  • 映画大好き♪
    特にサスペンス、ホラーが好みですが、社会派、戦争物、感動物、ジャンルは問いません。
    旧作、新作に関わらずいい作品と出逢いたくアンテナ張っています。
    お気に入りの一本、是非是非教えてください。

    映画の話で盛り上がりましょう~♪


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「トランスアメリカ」
女性になるための手術を1週間後に控えた性同一障害の中年男性ブリーに、息子と名乗る青年トビーが現れる。
拘置所から引き取り、そのすさんだ生活を知ったブリーはトビーの継父の元へ連れて行こうと考える。
詳しいあらすじはこちらで⇒トランスアメリカ - goo 映画

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ドラマ「デスパレードな妻たち」で悪ガキの息子たちを前に育児に奮闘する母親を演じているフェリシティ・ハフマン。
4人の「妻」の中でも一番存在感の光る女優さんです。
性同一障害の・・しかも中年男を演じたのだからその衝撃は「モンスター」のシャリーズ・セロン並みの身の投げ出しっぷり。
でもこういう役だからこそ、女優魂が炸裂するんでしょうね。

女性らしさを敢えて出しているのに、それが返って「女であろうとする男」を感じてきます。
見事です。

もうじきに完全な女性になれると夢一杯のところへ
突如現れた男性の時に出来た息子。
ブリーはトビーに父親である事を明かせぬまま、手術を受ける事と、トビーの父親である事実の間に苦悩します。
そしてよかれと思って引き会わせた継父でしたが・・・

愛情を知らぬまま捨て身で生きてきたトビーと、
家族から理解されずに閉鎖的な環境で生きてきたブリー。
お互いが抱えてきた心の闇はとても重いです。
お互いに合い入れないものを少しずつ打ち崩して行く心の旅。
不良少年を如何に息子として受け入れられるのか、
性同一障害の男を親として受け入れられるのか・・・・

手術を受けて晴れやかな筈の日にブリーが流す涙には
色々な想いが交差して涙を誘います。

暗く重く描く事は容易でもある内容です。
それをこんなにほのぼのと表現した監督の力量には脱帽。
二人の今後を想像できるラストも清々しいです。



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テーマ:DVDレビュー - ジャンル:映画

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「墨攻」
春秋時代末期、思想家・墨子によって創始された墨家(ぼっか)。「非攻」を唱え、自ら攻撃を仕掛けることなく、「守るための戦闘のプロ」となった彼ら。
その墨家の一人である革離(かくり)が城を守る為に多勢を相手にどう戦ったのか・・・

紀元前370年、燕(えん)と趙(ちょう)の国境にある梁(りょう)。
燕へ進攻しようとしていた趙は手始めにその手前にある梁を攻撃することに。
4千人しか軍のいない梁が10万人を率いる趙に勝てるわけも無く、王は降伏しようとするのだが、そこへ墨家から使者の革離が1人でやってくる。
城を守ることを宣言し、革離は知力をつくして10万に挑んでいく。

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「10万人の敵にたったひとりで挑む」

このキャッチコピーから受ける印象と観た後に感じるものは全く違います。
革離があらゆる知力を尽くし10万人率いる趙から梁の城を守りぬく・・そしてend ・・そんなストーリーに思っていたのですが、
実の所、本題は守り抜いたあとの事のように感じます。
知力を使い確かに敵を撃退しているけれど、その部分はさほどの見応えある部分とは思えません。

それよりも、「護る」ことで多くの人命を犠牲にしたことへの革離の喪失感、そして戦うことの意味を問う姿。
守った筈のものに裏切られ、敵と思って戦って来た者と心が触れ合う瞬間、そんなところにこそこの作品の本質があると思います。

「戦うことそのものが理不尽なんだ」

「非攻」を掲げながらも戦うことは人を殺すこと。
その矛盾に気付いてしまった革離。その苦悩にこそ目を向けなければなりません。

劇中、「墨家」の説明がきちんとなされていないのは大きなミスだと思いました。墨家が今までにどのような活動を続け、戦国時代の中で何故「非攻」戦略を志したのか、その説明がなされていないと
革離の苦悩の描き方も空回りしてしまいます。
キャッチコピーで惹き付けられますが、不必要なものだった気がします。
ただし、その印象を持って観たにしても後半の良さで観て良かったと思えました。
後半のストーリー展開は前半よりずっと劇的で印象的でした。

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「RENT」
ここまで心震えるミュージカル映画を見た事が無かった気がします。
もともとミュージカルは苦手なジャンルだった事もあるけれど、
オープニングの「season of love」を聴いただけでもうこの世界に魅せられてしまいました。

8人が一列に壇上に立ち歌い上げるオープニング。
「52万5600分」という1年の時間について。
「それを愛に直したらどうか・・」
彼らは映画の中で1年という時間を生きて行きます。
歌詞そのものがこの作品のテーマです。

ニューヨークの片隅、人気バンドで活躍していたロジャーは、恋人がエイズを苦に自殺して以来、作曲ができなくなっていた。ルームメイトのマークはドキュメンタリー作家を目指している。
仲間だったベニーは金持ちの娘と結婚し、マーク達が住む貧困層の土地の所有者となっていた。
開発の為にと立ち退きを求めるベニーたちに対して、町では抗議ライブを行う事に・・・。

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貧困層、ドラッグ、HIV感染・・その背景は決して明るいものではありません。登場人物は何かしらの苦悩を抱えています。
レズビアンもいれば、ゲイのカップルもできます。
退廃という言葉が渦巻きそうな世界なのに、彼ら、彼女らは懸命にその中で生きています。
「今を生きなくちゃ」

ほぼ全編にわたってミュージックで綴られます。
苦しい過去も、苦悩のセリフも、愛に気付いた瞬間も。
ストーリーの中にいくつかミュージックが入る「サウンド・オブ・ミュージック」のような(あんまりミュージカルを知らないもので例えが古くてごめんなさい)作品とは違い、ストーリーそのものが歌で綴られるのもとても意外だったのですが、
そのすべての曲が素敵。
魂からの叫びが伝わってくる旋律は胸の奥に直接響いてくる感じがします。

元々は舞台からブレイクした作品で、ピュ―リッツァ―賞にも輝いている作品。
配役の数人には舞台のオリジナル俳優が出演しています。
とにかくみんな歌唱力抜群!

どん底の中から愛や友情や夢を見つけ出し、限りある命を精一杯生きる。素敵な世界に酔えました。

テーマ:DVDで見た映画 - ジャンル:映画

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「トリック 劇場版2」
仲間由紀恵と阿部寛のコンビでまたも帰ってきたトリック。
ふる~いギャグ満載のユル~イ作品。

関東の沖合に浮かぶ筐神(はこがみ)島。
島を支配する霊能力者・筐神佐和子は島民の目の前で巨石を山頂まで上げその霊能力を見せつけた人物だった。
ある日、物理学者・上田次郎のもとに、『10年前に筐神佐和子に拉致された幼なじみを連れ戻してほしい』と一人の青年がやってくる。
上田はまたしても奈緒子に声をかけ、2人で筐神島へとむかうことに・・・

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お笑いコンビ「ゆーとぴあ」のキメ台詞「よろしくね♪」。
懐かしい(^_^;)
「とっとこ消えうせな!」「ハム太郎か!」なんていう古いギャグが散りばめられて思わず口元が緩みっぱなし。
テレビ版の持ち味をそのまま映画にもってきていて、安心して「笑うぞ!」って態勢になれるのがこの作品の魅力なんだと思います。

人気まるで無しのダメダメマジシャンの奈緒子が
霊能力者の裏のトリックを気持ち良く見破り、その種明かしをしてくれるのも楽しみのひとつ。

ただ、学者とマジシャンのコンビ、犯人像が概ね決まってしまうのが難点。
前作劇場版作品の悪人とダブルところがありました。

「トリック」らしく面白くて笑えた・・・・
この作品はそういう見方だけでいいんじゃないかなって気がします。
悪いところを指摘するほど真剣に鑑賞する必要もないし。

脱力系のコメディ作品、奈緒子と上田のキャラを楽しむ、それだけでいいと思います。

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「親密すぎるうちあけ話」
「6時に予約だった」とおもむろにオフィスに入ってきて、自らの結婚生活について語り始める女。
税理士の元へ間違えてやってきた彼女は一気に語った後、一方的に予約を入れて帰って行ってしまいます。
間違いなのだと言えぬまま赤裸々な話に耳を傾けるうちに彼女に興味を持ち始めて・・・

詳しいあらすじはこちらから⇒親密すぎるうちあけ話 - goo 映画


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心理カウンセリングというのは外国では一般的のようですね。
PTSDのようなちゃんとした診療を必要とするものから、
ちょっとした愚痴のようなものまで、普通に利用しているようです。
この物語も後者寄り。
女はアドバイスが欲しくてカウンセリングに来たのではなく、
話す事で心の重荷を下ろそうとしているのです。

首筋から胸元、女を舐めるようなカメラワーク。
それは税理士モニエの目線のようです。
エロチックな描写があるわけでも無いのにどこかエロチックな雰囲気を醸し出しています。

話を聞いてもらう事で自分の中の何かを打破していく女と、女に段々と引かれていく男。
素敵な出逢いの様にも感じられるのですが・・・

男に感情移入できるかどうかでこの作品の印象が変わりそうです。
感情移入出来るなら、ロマンチックなラブストーリーになるかもしれません。
けれど、残念ながらあたし自身は男側にも感情移入できなかったし、
女の身勝手さも感じてしまって共感できませんでした。

女の話は赤裸々な様で、全てを語っていないし、
その話の中から夫婦の形がはっきり見えもしませんでした。
女が一つの決断をするまでの過程にしても
やっとそこに辿り着いたのだという感じが表現されていません。

切ないラブ・ロマンスでもないし・・。
女のエゴを何故かあたしは感じてしまって好きになれませんでした。

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「プルートで朝食を」
テロ運動が活発化する激動のアイルランド。少年時代から女装癖を持ち成長した青年が、周りの偏見に臆する事無く明るく強く生き抜く姿を描いています。

詳しいあらすじはこちらで⇒プルートで朝食を - goo 映画


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「パニック・フライト」でその目力に惹き付けられ一気に気になる俳優になったキリアン・マーフィー。
「バットマン・ビギンズ」といい、身体の線が細くか細いイメージ悪役でありながら頭脳派らしさを見せるその演技、存在感は秀逸でした。
そのキリアン・マーフィーが「女装青年」を演じると知った時にはびっくりでした。
女性の心を持つ“キトゥン”(パトリックが自分の事をこう呼んで欲しいと付けた名前)が、里親や町の人々の偏見の目を逃れ、産みの親を探しに旅発つ・・そんな繊細な役どころをキリアン・マーフィーが軽やかにステップを踏むような演技で見せてくれ素敵でした。

イギリスに対し独立運動をする男友達。
キトゥンを幼い頃から理解する女友達。そんな存在を近代史を背景に描くことでキトゥンがどんな時代を生きたかに深みを持たせています。
テロ活動をする男を好きになったり、街頭で売春をして首を絞められたり、テロ犯人に間違えられたりと悪い事ばかりなのに、弱音を吐かず、生き方を変えずひたむきに生きる姿が悲しくもあり美しいです。

この作品で一番気にいったのは
そのキトゥンの生き方を一つの舞台脚本のような描き方をしているところでした。
DVDで言うところのチャプターに一つ一つの舞台設定のようにタイトルがつけらてテロップが出るのです。
ページをめくるように彼の生き方を読み進めていく様な感覚。
背景が重いのにテンポが小気味いい理由の一端がここにあるような気がします。

この作品を観てキリアン・マーフィーの魅力をますます感じました。
ラストに流れる「シュガー・ベイビー・ラブ」が
彼の心の落ち着きを象徴するようで気持ち良く観終われて印象的です。

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「ウルトラ・ヴァイオレット」
「バイオハザード」でミラのかっこよさを知っている人は、同じ「戦う戦士」のこの作品は見逃したくない所でしょう。
オリンピック選手に匹敵するくらい過酷なトレーニングを積んだと言うミラのアクションはその期待には充分応えてくれるものになっています。

新種のウィルスに冒された21世紀末、感染した者は能力がはるかに発達した“ファージ”となるが感染して12年で命を失う運命を背負う。
ファージを恐れる政府は彼らの抹殺を謀るが、生き残ったファージの反乱軍が政府が開発した「人間兵器」を奪取するためヴァイオレットを送り込みます。
奪う事に成功し「開けてはいけない」と言われたケースを開けてしまったヴァイオレットがそこに見たものはなんと少年でした。

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濃いメークで登場したミラはなかなかの美女に変身してました。
ロングの黒髪はちょっとミラの顔立ちには似合わないと思っていただけに、この変身ぶりには満足。
ピチピチパンツでお腹を大胆に出していても肉感的でない所は
スリムなミラならではこそ。どこか無機質で強い女性の設定も違和感なく見れました。

ただし誉められるのミラのアクロバット的アクションのみのような気がします。
ヴァイオレットが少年を何としても守ろうとした母性や悲哀をもっと強調しても良かったのでは?とか
ウィルスがどんな風に恐ろしいものなのか伝わってこなかったというのも、まあなんとか我慢も出来るところ。

ネタバレなので反転しますでもでも、ファージ抹殺を企む大元の悪人高官ダクサスが実はファージって、あれは許せないですよね!
だって、一般市民の中にいても周りは平気だってことは話の設定を全否定しちゃってるんですから。
ここで、なんだか力が抜けちゃいました。
単純でも娯楽映画なのだからと許せるものも、これはだめ。

これから観る人は「ミラのかっこよさを観る」前提で観賞しないと
鑑賞時間の無駄になることを心しておくべきですね。



テーマ:DVDで見た映画 - ジャンル:映画

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「ハイテンション」
フレンチホラーです。
フランス発だとイメージ的にインパクトは薄いと懸念していたのですが、これはすごい!バリバリのスプラッターホラーです。

親友アレックスの田舎の実家を訪ねた女子大生マリー。
しかしその夜、狂人が家に侵入し一人一人あっと言う間に惨殺されていきます。
アレックスは捕らわれトラックで連れ出されようとします。マリーは彼女を救うため、無我夢中で殺人鬼のトラックに乗り込みますが
車は閉められそのまま車が発車。
給油所でマリーは助けを呼ぶべくなんとか車から脱出するのですが・・・

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殆どのホラーは最初殺人鬼が現れる時、その顔を見せません。
それが何者なのか、顔を見せない事で怖がらせていくのがセオリーだからです。
が、これは意外にも家に侵入して来た段階で犯人の顔はバッチリと映し出されてしまいます。
それじゃこの先の怖さは半減では?とフッと思ったのもあっと言う間に解消。
まずは「隠れる恐怖」、
次ぎに「犯人のすぐそばにいる恐怖」、
そして「犯人と対峙する恐怖」が次から次へとマリーの視点が観ている自分の視点となって体感していくのです。

思いもしなかった展開がびっくりです。

顔を最初から出した事、
自慰行為さえ伏線だったのですね。

ネタバレなので色を反転させます⇒マリーはアレックスの入浴する姿をたまたま観て、欲情して自慰にふけったのだとわかります。アレックスの裸身を見た事で押さえていた感情がこの時一気に爆発したのです。
ホラーでもストーリーに関係無い様なSEXシーンがよくあったりしますが
この作品の入浴シーン、自慰シーンはすごく重要なものだったのですね。
そして「変な夢を見たの。それが追っているのも、追われているのもあたしなの。」・・・こんな言葉がキーワードだったとは!

車のバックミラーにいくつもの女性の切抜きがあったのは
連続殺人を示唆しているのでマリーは今までにも同じ殺人を繰り返している・・・それを思う時より怖さが増しました。


筋書きそのものは目新しくは無いものの、今回は素直にあの展開には驚いたし、見せ方が上手かったです。
スプラッターシーンも迫力で、まさにテンションが上がりました。
ホラーもこれだけしっかりした内容ならばホラーファンも増えてくれるんだろうって思うものの・・・
苦手な人はやっぱりこの作品、面白いから見て!ってわけにはいかないんでしょうね~(~_~;)




テーマ:ホラー - ジャンル:映画

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「スーパーマン リターンズ」
あまりに有名な「スーパーマン」で、「リターンズ」と続編でありながらもう良く知ってる気になって前作をチェックしないで観てしまったのがこの鑑賞にどう影響しているか気になる所です。

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それまでの概略を(本当に間単に)冒頭でテロップで出るので、
なんとなく分かるものの、ここはきちんと前の作品は観ておくべきでした。
レックス・ルーサーが5年間の服役で出所してしまう流れにしても、
スーパーマンがなぜ故郷に戻ってしまっていたのかという点についても、しっかり踏まえていないとレックス・ルーサーが宿敵であり、
レックスがスーパーマンに対してどれだけの憎悪を抱えているのかがピンとこないです。

ケビン・スペイシーのレックスがかなりのいい悪役キャラなのに、
この作品を観るだけでは全世界を震撼とさせる大物には感じないんです。
見つけた石の力とか、
なぜレックスのアジトで急にスーパーマンガ能力を失ってしまったのか、説明不足も気になってしまいました。
スーパーマンの弱点に関係あるようですが、端折ってはいけない部分だと思うのですが、これも前作で明かされているんでしょうか?

それでも特殊撮影は楽しめて、
スーパーマンの能力を上手く見せていたようには思います。
ちょっとしたパニック映画を思い起こすような迫力ある映像でした。
ロマンスも前作からの続きのようでしたが、
お互いの秘めた想いが爽やかで、いい彩りになっていたように思います。

ブライドン・ラウスはクリストファー・リーブにその雰囲気が良く似ていますね。
違和感なく役を引き継いでくれてます。

テーマ:DVDで見た映画 - ジャンル:映画

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「隠された記憶」
冒頭ずっと建物を映して動かない映像から始まります。
DVDだったのでバクったのかと思ってしまうほどでした。
それがようやく流されたビデオテープだとわかります。


テレビ局の人気キャスターであるジョルジュ(ダニエル・オートゥイユ)と妻アン(ジュリエット・ビノシュ)。
1人息子ピエロと共にごく普通の生活をしています。
それがジョルジュの元に送り主不明のビデオテープが不気味な絵と共に届いて・・・。
ジョルジュの家の家を外から取っているなんの変哲も無い映像。
その意味を考えあぐねているうちに次ぎのテープが届きます。
生家が写ったテープを観てジョルジュが遠い日の出来事を思い出していきます。

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なんともゆったりとした時間の流れ・・・まるで平和の延長のような。
一つ一つのカットが長く、テンポがあまり感じられません。
なのにいつしか作品の中に引き込まれている事に気付きます。
ゆったりした時間が流れているようなのに、
それもまた偲び寄るようにゆっくりと恐怖の中にうずもれていく感じなのです。
誰がテープを送ってきたのか犯人がはっきりと提示されません。
そしてその目的も・・。

「衝撃のラストカット」と評されたロングショット。
その予備知識を持たず、なんの意味もなさそうに見えて全くわけがわからないまま1度は観終えてしまいました。
2度目も分からず・・4度ラストショットを観てしまいました(^_^;)
映画館でここに何が映し出されていたのか気付かずに映画館を出た人が何人いた事でしょう・・。DVDで良かったって本当に思ってしまいましたもの。
けれど、これに気づいた時、この作品の全体像が不意に迫ってくる感じがしました。

ただし、このラストを見逃さなかったとしても、全てがしっくり来るわけではないんですよね。
犯人を明確にする事がこの作品の意図では無いようです。
自分では忘れてしまうような他愛のない事が、人を苦しめるきっかけになっているかもしれない。
そんな疚しさを子供時代に葬ってきた筈の主人公が、「あの時自分がしたことが今回のことと関係あるのかもしれない」と次第に過去に引き戻され心の平穏を失っていく・・・
その心理劇こそが描きたかった部分なのではないかと思います。

あたしの解釈を書きますが以下はネタバレなので色を反転させます。

全体像としては2人の息子が絡んでいたのだとラストカットを見て素直にそう捕らえました。
1番最初に送られてきたビデオの犯人は息子のピエロではないかと思います。彼は母親の浮気を疑っていました。
証拠を掴みたくて録画したように思います。結局その時は証拠を捕らえる事ができなかったけど、暗に母親に「知ってるんだぞ」と伝えたい・・そんな感じだったのでは。
アンに直接渡っていることでもそれが推測されるのですが。
不気味な絵はその時はまだなかったように感じます。
アンが見つけた時、紙に包まれている様子はありませんでした。ジョルジュも袋を確認したし。後から紛れこんだと受け取れます。
2本目の前にマジッドの息子と出逢った可能性が高いです。

マジッドは自分の生い立ちを常々息子に語っていたのではないでしょうか。息子は父親の話を聞いていてジョルジュがどんな男なのか知りたくて家の前まで来ていたとしたら・・・。
幸せを絵に描いたような家に済むジョルジュの家を見て、現在の父親の姿を見せたかった。
復讐とかそういうことではなく、差別を受けたもののその後の生活を単に見せたくて、生家や自分の家までのビデオを送ったのでは。
マジッドの家での口論もマジッドの息子と捕らえています。

ピエロが抱いた母への疑惑と、
過去の差別から落ちぶれた父を見るに見かねなかった息子。
そんな風に思うのです


ただ、先にも書いたようにこの真相を解き明かすことがこの作品の本質を探るとは思いません。
もしかしたら・・と過去のやましさに段々と追い詰められていくジョルジュの不安。
記憶の隅に隠したつもりの子供の頃の悪意を、大人になって思い出し今にしてなおも葬ろうとした男のエゴをするどく突いているように感じました。

何度か見て行くうちにまた違う解釈ができそうで、
観た方と話し合いたくなる、そんな印象に残る作品でした。


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「連理の枝」
韓国映画が続きましたが、知人からDVDをお借りしたので観ました。
前半プレイボーイの主人公と難病を抱えるヒロインのよくある恋物語のようでしたが・・・

詳しいあらすじはこちらで⇒連理の枝 - goo 映画


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難病だろうと察しがつくヒロインのへウォンが前半あまりに元気なので
「はかない」ヒロイン像を考えて見始めていたから
なんとなくあれ?って感じでしたがコメディタッチから一転して後半悲恋ものになってからは見応えがありました。

プレイボーイのゲーム会社社長のスミンが
本当に愛する人へウォンに出逢うのですが、彼女の命はもうわずか。
例えそうであっても愛し抜く・・・そんな感じで終わるのかと思いましたが意外な展開が待っていました。

へウォンへの想いをきちんと見せる為に過去の女性達に謝罪しに回る・・謝りにこられて「はい、そうですか」と許す女性はいないし、よくよく考えるとちっとも誠実な姿勢とは言えないんだけど
(だって謝られるってことは遊びだったと言われてるってことですから)、そこまでしてまでへウォンに自分の気持ちを伝えたい想いは伝わってきました。

全てを見せ合い癒し合うのが本当の愛なのか、
それとも愛する人を悲しませたく無いという想いで自分の持つ問題を隠し合うのが愛なのか・・・
どちらも間違いではないのだけれど、
へウォンとスミンが選んだのが後者だったのだとすると、
残される者は尚更悲しいような気がします。

よく出来た脚本だとは思いますが、
チェ・ジウにもう少し「はかなさ」があったらなと思いました。
元気を装っている時にもふと垣間見せる弱さがもう少しあってもいいような気がしました。前半だいぶ元気はつらつだったんで。


テーマ:韓国映画 - ジャンル:映画

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「王の男」
16世紀朝鮮王朝時代。
暴君で知られた時の王「燕山君(ヨンサングン)」の権力と悲哀を、
旅芸人2人の絆を絡めて描いた作品。

詳しいあらすじはこちらで⇒王の男 - goo 映画


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暴君を皮肉った劇をしたことで宮廷に捕まった芸人達が、
その劇で王を笑わせられなかったら打ち首にされる状況に陥ります。
うまく王を笑わせ、宮廷付きの芸人として宮廷住まいを命じられる事になるのですが、美しき女形コンギルは王に気に入られて・・。

朝鮮王朝という日本ではあまりピンとこない時代ではあるものの、
その華やかさとストーリーの分かり安さで
日本時代劇を観る感覚で鑑賞出来ました。

冒頭映しだされるテロップ。話に入る前の前置きかなって思ってましたが、ストーリーのあらすじそのままだったんですね(^_^;)
観ていくうちにその事がわかりました。逆に分かりやすかったですけど。

時の主君の内なる陰りを描いた作品は多々あるものの、
王「燕山君」と芸人2人の話が、どちらがメインでどちらがサブでもなく、同等のレベルで描かれている所に今までの史実もの(本作はフィクションが多分にあるようですが)との違いを感じました。
だから史実物よりもドラマチックで堅さがほぐれています。

幼い頃に母親を殺されたトラウマからその精神の一端を欠落した燕山君。日がな享楽に溺れるのもそのトラウマが要因になっていたようです。
美しき女形コンギルを寵愛しますが、
母を求める子供に近い描写であるため男色のいやらしさがないのは幸いでした。

コンギルを命を張って守ろうとするチャンセン。
男気があるもののその絆の深さの部分がちょっと薄い気がしました。
やはりここは少年時代(?)から二人が支えあって相方以上の絆を深めてきた経過をもう少し描いておいて欲しかったです。
あれだとあたしにはやっぱり、チャンセンもコンギルにラブ?って感じに映ってしまって・・・いやらしさは感じませんでしたけど。

何はともあれコンギル役をイ・ジュンギが本当に美しく演じていて要チェック。
芸人技、宮廷の華やかさもあって目には楽しい娯楽映画ではありました。






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