ai~ずRoom
映画の鑑賞とトールペインティングの作品の記録。 そしてささやかな日常日記。
プロフィール

ai

  • Author:ai
  • 映画大好き♪
    特にサスペンス、ホラーが好みですが、社会派、戦争物、感動物、ジャンルは問いません。
    旧作、新作に関わらずいい作品と出逢いたくアンテナ張っています。
    お気に入りの一本、是非是非教えてください。

    映画の話で盛り上がりましょう~♪


最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

▲TOP
「ある子供」
「子供」と指されているのはてっきり赤ん坊の事かと思って観ましたが、ここで「ある子供」と表現されているのは赤ん坊のことではなくて・・・

『ロゼッタ』、『息子のまなざし』、そして本作『ある子供』と、カンヌ国際映画祭にて3作品連続での主要賞の受賞と2度にわたるパルムドール大賞の受賞という快挙を成し遂げたダルデンヌ兄弟の監督作品です。

あらすじ…20歳のブリュノと恋人ソニアの間に子供が生まれる。けれどブリュノにはまったく実感がなく、定職にも就かず、盗品を売りさばいてその日暮らしをしていた。認知はしたものの、赤ん坊がお金になる事を知ったブリュノは簡単に子供を売ってしまう。それを知ったソニアはショックの余り倒れ病院に運ばれる。その時になって初めて自分が冒した過ちに気づき子供を連れ戻しに行くのだが・・・。

ダルデンヌ監督作品は淡々とまるでドキュメントのように物語が進んでいく手法が特徴です。
派手さもなく一つ間違えれば退屈になりがちな作品です。
けれど、とにかく引き込まれるのです。

それは作品の根底がしっかりしているからだと思います。
「息子のまなざし」にしてもセリフが極端に少ないのに、登場人物の繊細な心のひだが感じます。
ダラダラとワンシーンワンシーンを撮っているのではなく、その視線、動きに心がある事を熟知しているからこその長いカットなのです。

この物語で「ある子供」と表現されているのは間違いなくブリュノのことです。
まだ20歳。恋人となりゆきで出来てしまった子供。
恋人のソニアは18歳だと言うのに子供を抱えて退院して来たその日からもう立派な母親としてキリっとしています。
なのに一方のブリュノは、父親になった実感もなく、なんとなく認知し、お金を稼ぐのは盗みをしてそれを売ってという安易な道に流れてしまいます。

そしてまるで盗品をさばくように簡単に自分の生まれたばかりの赤ん坊を売るという衝撃的なことをしてしまうほど、彼は大人になりきれていなかったのです。
「子供はまたつくればいい・・」それがいけないことだとは考えも及ばなかった・・・過ちを犯す子供たちが正されてよく言う言葉のようです。
ある意味では純粋なまでの子供っぽさを感じます。

一度は過ちに気付いたかに見えたものの、無一文を強いられるようになると、また盗みを働く・・・
短絡的なのだけれど、確かに働くこともままならない混沌とした社会ではありました。貧しさが彼を大人に成長させるのを阻んでいたのかもしれません。

ブリュノが本当に大切なものに気付き、愛するものと生きていこうとする意思を感じさせるラストは希望があります。
本当に自分の弱さに気付き心から涙して、あのラストでブリュノは初めて大人になったのです。
いつもながら印象深く、余韻の残る終わり方です。

豪華キャストでなくても、単館上映的な作品でも、こういういい映画があることに注目してもらいたいですね。

20060629214110.jpg


スポンサーサイト
▲TOP
「フォーブラザーズ/狼たちの誓い」
2人の白人に2人の黒人・・同じ養母に引き取られ育てられた人種も肌の色も違う4人の義兄弟が養母の殺人犯を追う復讐劇・・・この設定だけでそそられませんか?

あらすじ…雪のデトロイト。食品店に強盗が押し入り、店員と客を射殺して逃亡する。射殺された初老の女性も名はエヴリン・マーサー。生前の彼女は孤児に里親を世話してきた女性で、30年で里親を探せなかったのは4人だけ。筋金入りの不良だったその4人を彼女自らが引き取って育てたのだった。
 彼女の訃報を聞きつけ、街にその4人の息子たち=マーサー兄弟が戻ってくる。警察に任せておけないと自ら犯人を探しはじめるが、事態は彼らの思わぬ方向に進んでいくのだった。


刑務所から出てきたばかりの長男ボビー、
元ペテン師の次男エンジェル、
デトロイトに残り養母を面倒見ていた三男ジェリー、
音楽家を目指す末っ子ジャック。

彼らは昔は手がつけられないような不良でしたが、エヴリンの愛情で更正しています。
それでも養母の復讐にはためらいはありませんでした。
もっともジェリーは家族がいる為、復讐に多少のためらいを感じつつも、養母の愛情を思い出し、立ち上がるのですが。

ゴロツキに殺されたと思っていたのが、事件の背後にギャング団が絡んでいる事がわかります。
しかも事業を起こそうとしていたジェリーと関わりがあるらしいのです。

真相が思わぬ方向に動きだし、特に後半はアメリカ映画らしいバイオレンスになっています。
4人の性格も上手く伝わってきたし最後まで間延びがなく面白く観れました。

ただ言わせてもらえば、
養母の愛情でしっかり更正した兄弟たちです。安易に暴力的な復讐に走ってしまったのは残念な気がしました。
襲撃に対抗するのは仕方ないにしても、ここは、悪には戻らない決意で頭脳戦での復讐を魅せて欲しかったです。

疑いから兄弟の絆が一時ほころび掛けた時の4人の心の葛藤ももう少し描いて、人種が違うからこその兄弟愛がもうひと声あったら作品の質ももっと良くなったように感じました。

20060628221037.jpg


20060628221054.jpg



公式サイト  http://www.fb-movie.jp/top.html

▲TOP
「ロレンツォのオイル」
実話に基づいた作品です。
「ロレンツォのオイル」とは夫婦が息子の病気の為に自ら研究し作り出したオイルの名前。
しかも、研究者じゃないごく普通の夫婦が作り出したのです。
そして一番伝えたい言葉はこれが「奇跡の物語ではなく、努力の物語」なのだと言う事です。

あらすじ…5歳のロレンツォ・オドネーは両親と幸せに暮らしていた。しかし、ある日突然粗暴な行動をするようになる。異変が続き病院でいらべたところ、副賢白ジストロフィーの一種の『ALD』という不治の病と診断される。
それは母方からの遺伝でのみ起こり5才~10才の男子しかかからない先天性の代謝異常だった。父オーギュスト(ニック・ノルティ)は病気のことを必死に調べて行くが麻痺・難聴・言語障害・発狂・昏睡・死亡の経過を辿り、2年以内に死亡する事実しか見出せない。医者に救いを求めても一向に回復しないロレンツォ。オーギュストと妻ミゲーラ(スーザン・サランドン)は自分たちの手で治療法を見つけるために介護の合間に医学書を読み漁り、子供を助ける為の親の糸口を見つけようとする。


すごい夫婦です。
なんの医学的知識をもっていなかったごく普通の夫婦が、
「必ず息子を助ける」という一心で医学者さえ見つけ出す事の出来なかった長い化学式を持つ脂肪酸を正常に戻す術を見つけるのです。
とは言え、それまでの道のりは壮絶です。
毎日専門書と昔からの症例、文献を2人して読み漁る。
夫は昼間の仕事があるし、妻にはロレンツォの介護がのしかかります。

時には夫婦が断絶するほどの争いもしますが、
この夫婦の絆は偉大です。
夫婦も素晴らしいけれど、追い出されてなお姉を、そしてロレンツォを慈しんだ妹にも感動しました。

ミゲーラはとても強い女性です。
近いうちにやめたいと言う看護師には「今この場でやめてもらいます。」と断言するし、
絵本を読むその口調に気持ちがこもっておらず、「読んでもどうせ意識は無いから」という看護師に、それが自分の負担が膨大になるとわかっていても即刻クビにしてしまいます。
心が伴わない介護はまったくロレンツォに響く事はないと確信しているのです。

オーギュストは、図書館に入り浸り医学書の難しい化学式と格闘する日々。
資産をなげうち会社に開発費用を出資して、試作品を作らせるまでします。
図書館で何百個ものクリップを繋げて席に突っ伏す姿には
狂気さえ感じました。もしかしたらその一歩手前だったのかもしれません。

このストーリーで一番感じ入るのはもちろんオドネー夫婦の「息子を生かしたい」という強い想いです。
ただ、ストーリーには全く正反対の夫婦が登場します。
同じく「ALD」で息子を失った擁護団体の会長夫婦です。

「長く生きる事が本当に幸せなことなのか。
長男は数ヶ月で死んだが次男は2年も苦しんで死んだ。
その時の家族の苦しみがあなたにわかるか!
永らえても普通に生きていけないのだ、早く楽にさせてあげたいと願うのも親の想いじゃないのか。
自分達はその気持ちを癒す為に活動しているのだ。」と・・・。

この言葉はとても深く考えさせられました。
そう・・これも間違いなく親が子を想う偽りのない想いの一端だと。
一見嫌な夫婦的に映ってしまうけれど、
こうした考え方もあたしは否定する事が出来ません。
自分が親の立場なのでこの夫婦の想いに考えさせられる部分もあります。

もちろんオドネー夫婦もこの言葉に愕然とするのですが、
彼らには「強さ」があった。
息子がどんな状態であろうとも生きている事が大切なんだと決断したわけです。

実話である気迫が終始みなぎり、目を離せませんでした。
圧倒的な親の子を想う愛情に感服します。
病気で弱っていくロレンツォを演じたザック・オマリー・グリーンバーグが、本当に病気に冒されているのではと思ってしまうほどの名演です。

20060625225347.jpg


▲TOP
「ステイ」
観ている最中は何が事実なのか謎だらけ。
なのに、ラストで全てが解明されるこの手法はまさにスタイリッシュです。
東京近郊にいるなら是非とも恵比寿ガーデンプレイスで観て欲しいですね。そのわけは・・・。

あらすじ…ニューヨーク。精神科医のサム(ユアン・マクレガー)は、若い患者ヘンリー(ライアン・ゴズリング)を前任のセラピストから引き継いだ。ヘンリーはサムに、三日後の真夜中に自殺すると予告する。サムには同棲中のガールフレンド、ライラ(ナオミ・ワッツ)がいるが、彼女には自殺の前歴があり、サムが彼女を救ったのだった。まだ精神的に不安定なライラにサムはいつも持っている結婚指輪をなかなか渡せないでいる。その指輪に興味を示すヘンリー。また、ライラは自分と同様に自殺願望のあるヘンリーが気になり始める…。

ひょうが降る事を予知し、意味も無い言葉を発したと思ったら後で同じ言葉を耳にしたりと、ヘンリーには不思議な事が多くありました。
しかもサムは自殺予告をしたヘンリーを探すべくあちこちを回るのですが、彼の生家で死んだ筈の母親と愛犬に遭遇します。

延々と続く螺旋階段・・
繰り返す同じ時間・・
不思議なアングルのブルックリン橋・・
会場からなだれ出てくる双子や三つ子・・

観ている間は誰しもが真実を導き出そうと、パズルを解くようにいろんな事を考え、そしていや・・それは違いそうだ・・などと
迷宮の世界に放り込まれる事になります。
あたしは観ている間、サムとヘンリーは実は同一人物で、
ヘンリーの中の別の人格がサムとなって行動しているのかと思っていました。
よくある多重人格もののパターンかなと思ったら、
ラストにびっくり!そういうことだったんですね!

複雑な様ざまなの謎はラストですっきりと明かされますが、
それでも1度でこの作品の奥深い所をわかったつもりにはならない方がいいのかもしれません。

げんにあたしは恵比寿ガーデンプレイスで観賞したので
公式サイトの恵比寿ガーデンシネマ限定のキーワードにより
秘密の項目の謎解きを覗く事が出来たのですが
なるほど~と初めてわかった事が多く唸らされたからです。

そういう観点から言うとラストまでのストーリーは
頭で考えちゃいけないですね。観る人はそのマーク・フォスター監督の手のひらでコロコロと素直に転がされるのがいいです。
まさに感覚スリラーなのです。

ユアン・マクレガー、ナオミ・ワッツ、ライアン・ゴズリングのこの顔ぶれで何故東京で単館上映?と不思議でたまりません。

スリラー感覚のサスペンスですが、ラストには胸キュンになります。
ネタバレだけは絶対してはいけない作品なので多くを語れませんが、
よく出来た作品だと思います。
あたしは好きな作品でした。

stay.jpg


公式サイト  http://movies.foxjapan.com/stay/

▲TOP
「DEATH NOTE デスノート 前編」
週刊少年ジャンプで連載されコミックは400万部以上を売り上げている人気コミックの映画化です。1話を読んだら必ずハマります!

あらすじ…警官の息子にして将来の警視総監を嘱望される大学生、夜神月―やがみライト(藤原竜也)。彼は偶然手に入れた、名前を書かれた人は死んでしまうノート“デスノート”を使い、法で裁かれない犯罪者を次々と殺していく。その目的は犯罪のない理想社会の実現だ。世間では「救世主キラ」として崇められるほどになる。一方インターポールは犯罪者の大量死を殺人事件と考え捜査を開始。世界中の迷宮入り事件を解決してきた謎の探偵・Lを捜査に送り込んできた。
捜査官たちの前に姿を現したL(松山ケンイチ)はそのするどい感覚と理論から容疑者を絞り、捜査班の人物の中の2家族に絞って家に盗聴器とカメラを設置する事を指示する。そして2家族のうちの1家族は夜神家だった。


「そのノートに書かれた者は死ぬ」

このショッキングなフレーズ通り、原作アニメはスリリングなストーリー展開で、天才VS天才の攻防戦が魅力的な作品です。

ライトは大学生でありながら(原作では最初は高校生です)今までにも父親の捜査に助言するなど、とにかく頭が切れる。真面目であり正義感が強い。
ある時、PCから警視庁のデータベースに侵入した時に犯罪を犯しながら法に裁かれずノウノウと生きている犯罪者のあまりに多い事に愕然とします。そんな時に拾ったノート・・
使い方を読んで何の気無しにTVに移った犯罪者の名前を書き、
その男が死んだ事でライトの中の「理想社会」への改革が始まっていきます。

ノートにはたくさんの説明がなされていて、
事細かに「死」に至るまでの時間や、記入の仕方が決まっています。
死ぬまでの時間を操る事もできます。

この作品は、ライトとLの頭脳戦を楽しむ作品ではありますが、始めは「正義感」から始まった「処罰」が、次第に「保身」の為の殺人に変わっていくライトの「狂気」が見所でもあるのです。
映画は、このライトの変化を描ききれていない気がしました。
原作では穏やかそうな顔と恐ろしいほどの形相とで心に巣食いだした「悪」への過程が目ではっきりとわかるのですが、
実写となるとこの心理を描くのは確かに難しかったかもしれません。

L役の松山ケンイチはかなりイメージを近づけて頑張っていますし(お菓子は食べ過ぎですけど)、死神リュークのCGは成功しているだけに、藤原竜也にあのキリリとした人を寄せ付けないまでの気迫が足りないのが残念なところでした。
これは彼の演技がどうのと言う事ではなく、
あくまでもアニメから受けるあたしのライトのイメージと比較しての事です。

原作アニメを読んでいなくても楽しめますが、やはり出来る事なら読んでから(せめて7巻までは)観て欲しいところです。
デスノの世界観に浸ってから観るとギャップも出てきてしまうのですが、それでもノートについての細かい事がわかっていたほうが面白いです。
オリジナルの展開がいくつか出て来ますが詩織と南空ナオミが絡んだオリジナルストーリーは面白かったですね。

20060619222833.jpg


20060619222846.jpg


映画版公式サイト  http://wwws.warnerbros.co.jp/deathnote/

ジャンプ内コミック公式サイト http://jump.shueisha.co.jp/deathnote/
▲TOP
「マグノリアの花たち」
女性同士の友情も素敵です。笑ってホロリとさせられる親子の絆と友情を描いた作品。
1989年製作、ジュリア・ロバーツの初々しさがとても新鮮です。

あらすじ…アメリカ、ルイジアナ州の小さな町。シェルビー(ジュリア・ロバーツ)の結婚式の当日で母のマリン(サリー・フィールド)を始めイーテントン家は準備で大わらわだった。シェルビーとマリンは行きつけの陽気な女主人トルービィ(ドリー・パートン)の経営する美容室にやってきた。美容師アネル(ダリル・ハンナ)が来たばかりのその店には式の身づくろいのために、偏屈者の未亡人ウィザー(シャーリー・マクレーン)や、町長の未亡人クレリー(オリンピア・デュカキス)の姿も。ところが店でシェルビーが発作に襲われる。実は彼女は糖尿病を子供の頃から患っており、結婚しても子供を産んではならない体だったのだ。妊娠が分かったシェルビーは、命を賭けても子供を産もうと決心する。

結婚式の支度の為に女性がしなければならない事は・・美容院に行くこと。冒頭は美容院という場所で女性6人がおしゃべりを繰り広げることから始まります。
登場する女性達の関係は一見しては分かりません。世間話に花が咲いているそんなたわいもないシーンです。
そしてその中で起こるシェルビーの糖尿病の発作。
治まって穏やかになった空気をかき乱すようにウィザーが登場して・・・。
この冒頭で6人の女性陣の性格や抱えているものを説明的でなく表現しています。

ウィザーもクレリーもお互いにそれはもう言葉が悪いのだけれど、
その後のいろいろなシーンで信頼関係を感じさせます。
なんと言っても、あんな毒舌は本当に気心が知れていて気持ちが通じ合っていないと面と向かってなんて言えないものです。
それはウィザーとマリンの夫との関係でもそう。
ウィザーがどんな毒舌を履いてもマリンの夫はなんだか面白がっています。「ああ・・・そんな関係を楽しんでいるんだな」と。
2度の結婚に失敗している事からも、彼女の内面の寂しさを周りがちゃんと理解しているのでしょう。
だから一見嫌な性格に見えそうなのに、ウィザーという女性が可愛く見えてくるのです。
あたしは一番好きなキャラでした。
それはシャーリー・マクレーンの芸達者ぶりで魅せている感じでもありますが。

お墓でのシーンでは思わず泣き笑いしました。
クレリーの機転と、ウィザーの持つキャラのお陰で救われるマリン。
シェルビーが妊娠したとわかった時に励ますシーンと同様、彼女達の絆の深さを感じさせるシーンでした。


この作品は2つの事を描いていますね。
一つは(たぶん、これが前面に出ている方として)6人の女性の「女同士の絆」。
もう一つには続いて行く「生命の絆」。
どちらも「感じて」とばかりに強調して描いていないのが返って印象を深くしています。
死が大きく関わっている作品ですが、爽やかな風を感じたまま観終われる作品です。

ジュリア・ロバーツはあまり好きな女優さんではないのですが、このデビュー間もない頃の初々しさは良かったです。
なんだか知名度が上がるにつれ、アクが出てきてしまった感じがするんです。この作品を観直して是非初心に返って自然な演技をして欲しいものですね。

強烈なアピールがあるわけではありません。
なのに言いたいことが伝わってくる・・あっぱれな作品だと思います。

20060618215515.jpg


▲TOP
「オーメン」
あらすじ…、ローマ。外交官のロバート・ソーン(リーヴ・シュレイバー)は妻キャサリン(ジュリア・スタイルズ)の出産に駆け付けるが、子ども死産したと告げられる。死産の事実を明かせないロバートは同じ6月6日午前6時に生まれた別の赤ん坊を貰い受ける。赤ん坊はダミアンと名づけられ大事に育てられるのだった。 その後一家はロバートの駐英大使としてロンドンに栄転。そこでダミアン(シーマス・デイヴィー)は5歳の誕生日を迎える。そのパーティーの日、来客たちの目の前でダミアンの乳母が首を吊って死んだ。
 翌日、大使館を訪れた神父は、ロバートにダミアンが悪魔の子であることを告げる。


言わずと知れたリメイクです。

オリジナル版を観た時はかなり衝撃的で強烈な印象があったのですが、
それでも細かな部分は多々忘れていたので
今回それなりに楽しめました。
ただ、ストーリーを追って行くたびに「あ~そういえばこうだった」
「あ~ここも同じ殺され方だった」とことごとくオリジナル版を思い出していました。
リメイクなのだから当然と言えば当然なんですけど、
ホントにずいぶん忠実に作りましたね。

その忠実さを良しとする人と、
なにか新しい描き方を期待していてガッカリという人と分かれそうな感じがします。
あたしはどちらかと言えば後者の方です。
ガッカリとまでは言いませんが、新しい解釈とか、
神父がダミアンを悪魔の子と気付くまでの過程とか、ダミアンがジャッカルからどのようにして生まれたのかとか、もっと知りたい部分があったので、そういうオリジナルにも無い部分を書き加えて欲しかったです。
そういう新しい試みが無いのなら昔のDVDを観ても同じって事になってしまいますよね。

今回一番恐ろしかったのはダミアンより後任の乳母。
どこから来たのか素性のわからないその女性は
ダミアンに忠実(まるで心の声を聞いているかのよう)です。
丁寧な物腰こそが何かあるぞと思わせたし、
恐ろしい形相でロバートを追いかけてくるシーンは凄まじかったです。

今回は流石にシリーズ化はされないと思っているのですが、
旧作の続編「オーメン2」は観たくなりました。

平日のお昼の上映回だったのに(レディースデーでも無いですし)
かなりの入りでしたから、オリジナルファンが多いと言う事でしょうか。
やっぱりオリジナルは偉大な作品だったのですね。

OMEN.jpg



公式サイト  http://movies.foxjapan.com/omen/
▲TOP
コスメボックス
060612_1713~0001.jpg


060612_1715~0001.jpg


作品展が間に入ったので製作途中だったのがやっと完成。
ちょうつがいはニスを塗った後に付けました。

サイドの上部と一番下、そして焦げ茶の上の装飾はゴールド。
華やかだけれど茶色(生地出し)と合わせたことで落ち着いた色合いに。

ゴールドは暗い色と合わせると案外地味目になります。

▲TOP
「タイヨウのうた」
あらすじ…紫外線によって損傷した遺伝子を修復する能力が少ないため、太陽の光を浴びることができないXP(色素性乾皮症)という難病を抱える少女・雨音薫(YUI)。夜を待ち公園で唄う事が唯一の楽しみだった。薫は自室から見えるバス停で早朝のように仲間と落ち合いサーフィンに出かける藤代孝治(塚本高史)が気になっていた。その孝治を夜見掛けた薫は思わず追いかけて自己紹介をする。次第に薫に惹かれていく孝治は薫に自費製作CDを出す事を提案する。

あまり期待しないで観ましたが悪くは無かったです。

いくら夜にしか出られないからと言って、
真夜中に16歳の少女が1人公園で歌っているとか、遊んでいるなんてことは犯罪の多いこのご時勢ちょっと不自然で、
パトロールの警官が知って入ればいいって問題でもないだろうとは思いました。
暗くならないようにとした事が功を奏している反面、病気そのものの描き方が薄くなり、薫自身の内面の葛藤があまり描かれていなかったことが、感動させるという点においてはもうひと声になってしまったようにも感じます。

それでも難病という重いテーマがありながら、16歳の青春群像として爽やかに描かれていたことが後味をよくしています。
難病がテーマの作品にありがちの「死」に至るシーンで泣かせるわけではなく、
薫を取り巻く家族、友人、恋人の心に「歌声」として残る・・その情景のやさしさで彼女が生きていた証しを感じる時に胸に響くものがありました。

薫が素晴らしかったのは、自分にやがて訪れる「死」をしっかり受け止めていて、そこから逃げず、「死ぬ最後までを生き抜こう」としたこと。
その部分の表現が本人のというよりも、ラスト近く海辺での父親役の岸谷五朗との絡みでよく出ていたと思います。
難病を抱えた娘の死期を悟り、不憫に思った父親が発する言葉は
子供を持つ親にとって特に感じいるセリフです。
あの言葉の持つ意味は重かった・・。

YUIの演技は上手とは言いがたいけれど、箱入り娘として考えればちょっとたどたどしい部分も多めに見れる範囲。
塚本高史は朝ドラで鍛えられただけあってまずまずの合格点。
ボロボロと泣く作品ではないけれどYUIの歌声には耳を傾けたくなりました。

この夏、「タイヨウのうた」そのままのタイトルで山田孝之、江尻エリカの配役でTVドラマになるようです。
この映画の中では表現不足だった、薫の病気との葛藤、難病の少女を好きになった少年の想いの深さを描いてくれたらなと期待したい所です。

20060611134908.jpg



公式サイト  http://www.taiyonouta.jp/
▲TOP
「キングコング」(2005)
あらすじ…1933年の不況下のニューヨーク。アン・ダロウ(ナオミ・ワッツ)は劇場の閉鎖で職を失い路頭に迷っていたところを、出資者から嫌われ製作が頓挫しそうになっている野心家の映画監督カール(ジャック・ブラック)に拾われ映画撮影に参加する。一方脚本執筆を断るはずがカールに騙され島の撮影に付き合う派目になった気鋭の劇作家ジャック・ドリスコル。ジャックとアンは船の中で出会い恋に落ちる。撮影隊を乗せた船は深い霧に包まれスカル・アイランドに漂着。アンはそこの原住民に捕まりコングのいけにえにされる。

1933年に製作されたメリアン・クーパー監督の「キングコング」を
当時9歳だったピーター・ジャクソンがTVで観て映画監督になる事を決意したというのは有名な話です。
彼がこの「キングコング」をリメイクする為に、監督になったと言っても過言ではないのです。
まさにピーター・ジャクソン監督渾身の1作。
リメイク時にオリジナルストーリーをだいぶ変えて、あらたなものを作り出そうとする場合が多い中、ピーター・ジャクソンは詳細なところまでオリジナルの再現にこだわったそうです。

2億700万ドル(いったい日本円でいくら?)の巨額なお金を投じたという本作はまさにダイナミックで、その最先端の技術が作り出した映像は息を呑むシーンの連発でした。
古代恐竜とキングコングの死闘シーンはすごいです!
次から次へと出てくる古代生物はすごくリアル。
人間との合成も殆ど違和感無く迫力たっぷりで臨場感が抜群です。

なにはさて置きキングコングが良くできていて、
凶暴さと、その反面見せる哀愁を帯びた表情の細やかさまで作りこんでいます。
見る者に「感情」と言うものを感じさせるんですよね。
アンとコングの間に会話らしい会話が存在するのは「美しい」の一言。
それ以外はコングとアンの動作と表情で全てを語らなければならないという非常に難しいものです。
双方が言葉もないまま心を通わせる姿が、この作品の全てと言ってもいい最重要部分なのですから、
コングの表情ですべてをぶち壊してしまう怖さもあったでしょう。
観客が感動するもしないもコングの表情に掛かっていました。

その部分がナオミ・ワッツもそうなのですがとても自然で、しかも丁寧に感情を描いているものだからエンパイア・ステートビルでの一戦では泣けてしまいました。

エイドリアン・ブロディも“いい男度”大幅UPしてました。
観るたびに雰囲気が変わる・・素敵な俳優さんです。

1933年度版の「キングコング」が今ビデオで存在するのかはわかりませんが(1976年度版はあるようです)
特撮映画の名作であり、ストーリーにも引き込まれ
≪リメイクされるにはわけがある≫、とピーター・ジャクソンの熱い情熱を肌で感じる映画の醍醐味を存分に味わえる作品です。

ただひとつの難は188分という長丁場な事。
これを映画館で観た人はかなり辛かったはず(普通上映時はこれに10分ほどの予告上映がありますし)。
前半スカル・アイランドに辿り着くまでの話とかでカットできる部分はもうちょっとあったように思います。
娯楽映画なのに、観ている状態が娯楽じゃなくなっちゃったというのでは皮肉ですから(^_^;)

20060608222318.jpg



公式サイト  http://www.kk-movie.jp/top.html
▲TOP
「ラベンダーの咲く庭で」
あらすじ…イギリスの田舎で静かに暮らすジャネット(マギー・スミス)とアーシュラ(ジュディ・デンチ)の老姉妹。二人は嵐の翌朝海岸に倒れ伏している青年を見つける。家で介護を始めた事で、老姉妹の暮らしはにわかに華やぎを持ち始める。
ポーランド人である青年となかなか意志の疎通が出来なかったが、アーシュラは英語を教え、ジャネットはドイツ語を勉強して青年との会話も少しずつできるようになっていく。ある日彼はバイオリンを手に取ると息を呑むような美しい音色を奏でたのだった。その才能に気付いた二人だったが、青年の才能に気付いた者が別にいて・・・。


海岸で倒れていたアンドレアを一目見た途端、アーシュラの中にほのかに芽生えたときめき。
そのアーシュラの想いに次第に気付く姉のジャネット。
老姉妹とメイドのたった3人での生活の中に突然舞い込んだ異国の若き青年。
姉妹の生活もその仲のいい関係にも、少しの溝が生まれてしまいます。

一方で、アンドレアのバイオリンの音色に魅せられたオルガ。
オルガはバイオリニストの兄にアンドレアを会わせたいと切に思うのでした。
そして姉妹の家に手紙をしたためます。

若く美しいオルガの存在に不安を募らせるオルガ、そしてそっとオルガの手紙を焼くジャネット。

老いても恋するアーシュラをジョディ・デンチが、
その妹をそっと見守る姉ジャネットをマギー・スミスが美しく見事に演じています。
2人の名女優が見せるその表情。本当に魅入りました。
切なさも戸惑いも、心のひだを表情一つで演じる技量はすごいの一言です。

ただ、ストーリー的には若干の不満があって、
アーシュラが恋心を抱くほど、アンドレアが美青年と言うわけでも、性格がメチャクチャ素敵というわけでもなかったこと。
老いてもなお恋をしてしまうといった運命的なものがちょっと彼には欠けていました。
見ていて、ちょっとしたわがまま坊ちゃんに映ってしまったんですが・・・。
また、オルガに恋心を抱いていたのであろう医師の存在も微妙でした。
嫉妬からスパイ容疑を掛けようと画策しましたが
その後の展開は中途半端です。

マギーとジュディが素晴らしかっただけに、アンドレアに神秘性がもっと欲しかったし、
同じように老いて恋をした医師の姿ももっと深く描いて欲しかったです。

二人の女優の名演技を堪能し、何歳になっても恋はするものと言う点には共感しましたが、ストーリー自体にはそんなに感銘は受けませんでした。

20060602165110.jpg



公式サイト  http://www.herald.co.jp/official/lavender/
▲TOP
「南極日誌」
あらすじ…6人の男たちが南極到達不能点を目指して歩みを進めていた。ある日彼らは80年前に遭難したイギリス探検隊によって書かれた日誌を発見する。そこに描かれた絵が自分達に似ているとおぼろげに思ったもののあまり気に留めずにそれを持ち帰ることに。しかしその後日誌に導かれるかのように不思議な出来事が次々と起こり始める。2人の隊員を失い救助サインを出すべきだという声が上がり始めTメンバー達の調和も乱れ始めた。隊長のドヒョン(ソン・ガンホ)が強引に目的地を目指すことを主張する。それぞれの胸のわだかまりを残して疑心暗鬼のまま進んでゆく中、ドヒョンがしだいに奇怪な行動を取り始める。

零下80度の極寒。ブリザードが吹き荒れ、昼と夜が終わることなく6カ月ごとに継続する南極。
過去にたった1度だけソ連が達成したとされる南極到達不能地点を目指すメンバー。

1度南極探検を失敗したドヒョン隊長でしたが、地図担当、医療担当や、通信担当、食事担当とそれぞれの者がドヒョンに尊敬心をもって今回の探検に参加しています。
40日掛けて1000キロを走破し、順調に思えた探検でしたが
南極の雪に埋もれたイギリス隊の日誌を見つけてから、
何故だか不吉な出来事が起こり始めるのでした。
突然底無しの穴に落ちたり、ビデオには白い手が映りこみ、
ウィルスの無い南極で風邪に似た症状を発生し寝込む者も出てくるのでした。

今はずっと昼が続いているけれど、あと数日で日没が訪れ、
そこから先は真っ暗な闇が続きます。
日没までに南極到達不能点に着かなければならないので隊長は焦ります・・・。

南極探検の厳しさ、その極限の世界が映像に良く出ていて
思ったよりは緊迫感を持ったまま最後はどうなるのだろうという思いで見届けられました。
ただし、日誌とそれらが関連しているかというと疑問です。
イギリス探検隊の日誌とドヒョン達のパーティーが同じような運命を辿っていく不可解さを表現したかったのかもしれませんが、
なにしろ日誌の内容には殆ど触れていないので、
果たして彼らが同じような運命に遭遇しているのかと言う奇怪さは伝わってきません。

またドヒョンが南極探検を一度失敗してから家庭が崩壊したという点は面白く、その後のストーリーに反映してくるのかと期待したのですが、
オカルトチックに描かれてしまった為に
ドヒョンの心の闇を表現するには至りませんでした。

ちょっと良くわからない映像表現が多く、
山小屋は2つあったのか?とか、
最後は実際誰が生き残ったのか?とか、
到達不能点は本当にあったのか?と考えて込んでしまいました。


極限の精神状態の狂気さを描くという魅力はあったのに、
タイトルになった「南極日誌」そのものが中途半端さを出してしまうことになったのは残念でした。
もっと人間ドラマとしていい作品になる要素が充分あっただけに
「変わったものを作ろう」と意気込んでしまったのが勿体無いです。

20060601214511.jpg


▲TOP

ブログ内検索

RSSフィード

感想にリンク

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。